社会保険労務士法人「さくらエール」
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2030年に向けて

 2022年5月ホームページを一新させて頂きました。ここ数年、経営者の皆様におかれましては例外なく「コロナ禍」による何らかの影響を受けているものとお察し致します。さて「人・雇用・経営」に焦点を当てるとコロナ過により働く環境が大きく変わり、経営面で見直しを余儀なくされている方も多いのではないでしょうか?

 今までは、人件費、コストと言えばお給与、賃金、あるいは報酬と直接的に見えるものを中心に考えている事がほとんどだったと思います。しかしながら、これからは社員一人一人の「生産性」「有給休暇取得率」「健康度(勝手に付けました。つまり、健康で働き続けてもらえるかどうかの度合)」等も考慮しながら、売り上げにおける「人件費率」も大きく経営を考える上での要素となっていく事がわかります。

 ここで言う「生産性」とは、単に「一定時間にどれだけの業務量を処理できるか」にとどまらず、その社員が稼働する事による相乗効果(「現場が締まる」「雰囲気が良くなる」など)も念頭に置いて評価すべきではないでしょうか。あるいは、いくら処理能力に長けているとしても、ミスを繰り返し、総じていえば生産性はそれほどでもないケースも出てくるでしょう。単に表面的な結果にとらわれない生産性を評価する仕組み作りが大切です。

 一方、有給休暇については、ご存じのように「働き方改革」の1丁目1番地です。付与年度により5日取得を義務化したことによって、確かに有給休暇の取得率は飛躍的に上昇しました。一方で、これまで有給休暇について積極的に考えてこなかった経営者の方には、かなり厳しい労務管理を迫られる事になります。有給休暇を適切に消化して頂き、コントロールしながら人員配置を行う等、より丁寧な労務管理が求められます。社員の保有する有給未消化部分は、労働債権(つまり、経営者が労働者に借りているもの)と言っても過言ではありません。

 最後に「健康度」です。健康経営という言葉にもあるように、社員にとって職業生活を送ってもらう場所を提供する以上、そこで「健康」を損なうような事象が起こってしまう事は経営者として「安全配慮」に欠けているものと言われても仕方ないと考えるべきでしょう。より良い「職場環境」「社風」を作る地道な労務管理です。1つ例をあげると、ハラスメント防止の施策が挙げられます。これまでのセクハラ等に加えて、近年、増加しているパワハラの問題にも真摯に向き合い、社員と一緒になってハラスメントの起こらない職場環境作りを推進する事が、良い人材を定着させることに寄与します。

 「沈黙は金、雄弁は銀」とは、よく言ったものです。社員に、一時しのぎの言葉でいくら良いことを言っても、中身が伴わなければ意味がありません。今こそ、社員の事を思い、黙って「心ある労務管理」を進めてください。「やって良かった」そう思える日が、2030年までに必ず来るでしょう。

 2030年は、SDGsの目標(ゴール)の年でもあります。その中には、「人権」を重視する目標が多く取り上げられています。社員、誰一人として取りこぼしのない「働き方改革」、さくらエールはそんな経営者の皆さんの思いを具体的な労務管理に活かせるよう懸命にお手伝いさせて頂きます。

さくらエール一同